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歳時記2024
2024年の幕開けは、無常の震災から始まった。もはや人知の及ばない自然の驚異に震えた。テレビで見る現地の様子に、阪神淡路大震災の際に見た光景が、記憶の底から浮き上がってきた。一つ目は、地震の翌日に阪急梅田駅に後輩を迎えに行った時の彼女の戸惑いと驚きの顔だ。電車でわずか20分しか離れていない大阪は震災など無かったような変わらぬ日常があり、道に横たわる遺体の横を歩きながら避難してきた自分が、どこにいるかわからなくなった、と言った。もう一つは、倒壊したアパートの埋もれた1階から肘先だけ出ていた白い手だ。入社間もない私は、5時間ほどかけて自転車で現地入りした。視線の先で、その手は、微かに動いていた。声をかけると小さなうなり声が聞こえた。そこにいた2,3人の人を呼び、懸命に瓦礫をのけて、地面を掘った。幸いにも自動車のジャッキを持ってきた人がいて、引き出せた。懸命に瓦礫をのけた時に負った怪我の跡は、今も左手の人差し指の付け根に残っている。両親は手に残った傷跡を見て、何年も悲しがったが、これは見知らぬ人の命を救うお手伝いができた証だと思っている。
朝日新聞社系列の㈱アサヒ・ファミリー・ニュース社(大阪市北区中之島)が運営する『朝日ファミリーデジタル』で、弊所代表の澤有紗がコラムを連載中。関西エリアの “今” を豊富なコンテンツで発信している人気WEBサイトです。京都生まれの京都育ち、京都をこよなく愛する筆者が、京都の今をご紹介します。
From QOL
日本文化や美しい日本の風景の維持継承と、健康で自分らしく生きることをテーマに春と秋に主催するイベントは、毎回、稀なる体験をしていただけるように計画しています。参加費の中から会場となる場所の維持費捻出、若い世代の応援、寄付などを行うということも目的のひとつです。
※このイベントは終了いたしました。
feel!自分‐QOL Terakoya Movement- Vol.16
生きていく、私 伊藤瑛位子さんに聞く、楽しく生きるということ
●2023年6月17日(土)14:00〜16:00
場所 The Terminal KYOTO 参加費 5,000円/Per アイスコーヒーかアイスティー付き 定員20名
初代内閣総理大臣・伊藤博文公の孫、博英さんの夫人である伊藤瑛位子さんを囲んで、生きることについて考えます。伊藤さんは今年90歳。50歳の時に10歳年上の会社社長だった夫を亡くし、急に継ぐことに。博英さんは、渋沢栄一と共に日本の政財界の基礎を築いた井上馨公の兄の子供として生まれましたが、嫡子に恵まれない伊藤博文公の養子として迎えられました。政治家にならず、会社を立ち上げて経済人に。その夫の没後、会社を切り盛りしていたのですが…。人生はいろいろありますが、大切なのは人との縁よ、と伊藤さんは言います。
会場のThe Terminal KYOTOは、そこに居るだけで穏やかな気持ちになれる京町屋。カフェとギャラリーを併設していて、京都のアートや伝統工芸などの情報発信の場となっています。
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